宿便が溜まるということは無い

雑誌広告やインターネットの広告、または商品販売サイトなど、
そしてドラッグストアの店頭でもさまざまな便秘解消法が紹介されています。

そんな中に「宿便が取れる」と説明しているものがあります。
共通する内容は、便秘がちな人の腸には数キログラム分の宿便がたまっているというのです。

便秘解消法を実践することで宿便が一気にどっさり出てくる、
そして便秘が解消されるとアピールしているのです。

便秘のために、がんばっても便がなかなか出てこないし、
やっとの思いで排便してもスッキリ感がまるでない。

そんな場合は「やっぱり私のお腹には宿便がたまっているのだわ」
とさきほどの説明を鵜呑みにしてしまいますよね。

腸にこびりついた便をすっきりと流し出せば、
どれほどすっきり気持ち良いだろうとため息が出るでしょう。

おまけに宿便が溜まると肥満や肌荒れの原因とも説明されています。
本当に宿便の正体はどのようなものなのでしょうか。

ある便秘解消法では、宿便に関してつぎのように説明されています。
ホースの内側に水垢がたまるような感じで腸壁に古い便がついている。
でこぼこした腸のくぼみに古い便が入り込んで、そのまま溜まり続けている。

もしそうだとしたら、腸内洗浄で一気に解消でもして、
きれいに洗い流したいと思うのが普通でしょう。

しかし実際は、腸壁に古い便が積もり積もって
溜まっていくということは医学的には考えられないことらしいのです。

腸の壁は見た目はひだ状になっているのですが、
蠕動運動(ぜんどう運動)によって波打っているのです。

つまり、常に同じ場所が谷になっているわけではないのです。
谷の部分が山になったり谷になったりを繰り返しているのです。

蠕動運動とは腸の収縮運動で内容物を先のほうへ動かす運動です。

ミミズが前に進むときの様子と同じような動きのことです。

また腸の細胞は数日という周期で新しく生まれ変わります。
腸の古い細胞は便とともに排泄されていくのですから、
便が何ヶ月もそこに留まってへばりついていることはあり得ません。

結論としては、宿便は存在しないということになります。
食べたものは、約25時間から70時間ほど掛けて、排出されるので、
1日~3日分の食事が体内にあるということになります。

大腸の長さは、2~3メートルで、小腸も合わせると
約9メートルになります。

下剤などを用いて、大腸の中のものを一気に出すと、
相当な量のものが排泄されます。
もちろん通常の便ではありませんが、
これを宿便が出たと説明していると思われます。

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